鰹節の保存方法と種類やランク、本枯節の上手な削り方!
僕らの子供の頃(50代半ば)は、お正月のお雑煮や数の子にかける鰹節を削る仕事は子供の役目でした。
最近では手間や使い勝手から「かつお削り節」のパックが主流になってきて家庭で鰹節を削ることも減ってきているのが現状です。
しかし、今でも自分で削った鰹節の味や風味が脳裏に残っていたので久しぶりに本枯の鰹節と削り器を購入してみました。
そこでいろいろ疑問に思った鰹節の保存方法や賞味期限、鰹節の種類、上手な削り方にについて調べてみました。
Contents
鰹節の保存法と賞味期限は!?
高級料亭などで使われている本枯れの鰹節!
昭和50年台前半くらいまでは日本の各家庭でも鰹節は自分の家で削っていたことも多いと思います。
わたしの家庭もご多分に漏れず、カシュ!カシュ!いわせて鰹節を削ってました!
鰹節の折れた破片などは飴玉みたいに舐めてるくらい好きだったです。
そんな鰹節ですが現代では使い勝手の良さや削る手間から「かつお削り節パック」が主流になりそれが当たり前のような世の中になってしまいました。
しかし、鰹節は保存食品であり、上手に保存しながらつかえば1年以上も使える美味しく優れた食品素材なのです!
そんな鰹節を使ってみようか?
なんて思いながら調べているアナタのために鰹節の保存方法や賞味期限を調べてみました。
鰹節の保存方法
鰹節を削って料理にかけて使っても一人前せいぜい2~3グラム!
出汁に使っても「荒削りのかつお削り節」とは違って「本枯れの鰹節」は上品すぎて素人にはなかなか難しい部分もあります。
そんなどうしても残ってしまいがちな鰹節の保存方法としては
昔は、そのままかつお削り器の引き出しに入れて保存していても構わないような環境でした。
それは日本家屋の特徴というか、玄関や台所(お勝手)は比較的風通しもよいような造りで現代ほど窓などもいい意味で隙間などもあって通気性にも優れて?いましたから・・・。
現代では密閉性も高くそれもちょっと難しく、鰹節が残ったらラップに包んで冷蔵庫に保存しておきます。
しばらく使わない場合は新聞紙かペーパタオルで包んでからさらにラップで包んでジップ付きの食品保存袋に入れて冷蔵庫で保存します。
鰹節の賞味期限
もともと鰹節は発酵保存食品で賞味期限を表現するのが難しく、業者の公式サイトを調べてもなかなか明確には記載されていませんでした。
しかし、多くは賞味期限1年、長くても2年というのが多かったです。
風味が落ちてくるし、保存方法によってもかなり変わってくるでしょう・・・。
ヘタすれば良くないカビが出てくることもあります。
なかなか一概に「ハッキリいつまで!」とは書けないのが本音なところです。
※商品に記載されているの賞味期限はおおよその目安です。
鰹節の種類とランクとは?
鰹節の種類
・枯節・・・荒節を整形しカビ付け(熟成)したもの
・本枯節・・・枯節を更に天日干し、カビ付けを3~4回以上繰り返したもの
・亀節・・・3キロ以下の鰹の半身で作った本枯節
・雌節(腹節)3キロ以上の鰹の半身を背側と腹側に分けた腹側
・雄節(背節)3キロ以上の鰹の半身を背側と腹側に分けた背側
鰹節のランク
鰹節のランクはカビの付け回数や大きさ、部位によっても変わってきます。
産地により生切り・焙乾方法などに違いはありますが、天日干しとカビ付けの回数は、3回くらいまでが一般的です。
4回以上となると最上級の鰹節として扱われます。
※カビつけが進んだ段階で一滴でもでも雨など水滴がついてしまうと斑点のような模様になり二級品以下として扱われてしまいます。
亀節は約3Kg以下の小さいカツオを使い雄節、雌節に分けていない半身の鰹節で、高級とされている本節(ほんぶし)は、大きい魚体(約3Kg以上)のカツオから作られ、1本のカツオから4本(雄節、雌節2本づつ)の鰹節が出来ます。
雌節は腹側でやや脂肪が多いのでこくがあり、雄節は背側で脂肪が少ないので雌節よりあっさり上品な出汁がとれます。
鰹節のランクとしては、カビ付け回数の多いほうが高級といえます。
また雄節、雌節を比べると背側の雄節のほうが高価なことが多いです。
鰹節の上手な削り方
鰹節の削り方
表面のカビ(麹カビ)はかつお節の風味と旨味成分の一種です。
害はありませんが、気になるのでしたら乾いた布などで削る部分表面のカビを軽く拭き取ってください。
カンナの刃を木槌などで叩いて調整します。
カンナの刃の出し具合は約0.1mm (新聞紙1枚)くらいです。
鰹節を削る向きはカンナの刃を自分に向け、皮のついた黒ずんで見える尾側を持ち上げ40度くらいの角度を保ち頭側を刃につけしっかりと削り台を押さえながら前方に押し出すように削っていきます。(動画参照)
※なれないうちは怪我の防止上、軍手をハメたほうが安全です。
鰹節には目があって、目に逆らって逆さに削ると粉状になってしまいますので注意してください。
画像引用:http://shop-ikedaya.com/hpgen/HPB/entries/16.html
また、鰹節の乾燥の状態によっても粉状になることがありますので、削る部分をよく搾った布やタオルで削る部分を拭いて軽く湿らせたり、沸騰したやかんの注ぎ口からでる蒸気に軽くあてたり、軽く火にあてて炙って温めたりすると削りやすくなります。
注意
鰹節(本枯れ節)全体を加熱したり湿らせると柔らかくなって削りやすくはなりますが、全部削りきってしまわないと残った鰹節から悪性のカビが発生する恐れがありますので注意が必要です!
まとめ
鰹節は高価な高級品でなかなか手にすることは無くなりつつありますが、かつおだしは日本人の味のルーツでもあります。
そんな美しく仕上げられた鰹節を自分で削って本物の味と風味を味わっていつものパックとの違いを知ってみてはいかがでしょう?
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